ワン・ニャン ニュース & 保護ボラ日記

猫、ときどき犬の保護ボラ日記。日々遭遇するダークな出来事から悲喜こもごもまで。

顔半分の毛色が違う猫:子猫がそれぞれの毛色を受け継ぐ

 

顔がきっぱり真ん中で色が違う猫

 

顔の真ん中できっぱりと色が異なる猫ちゃんがいます。

とっても珍しく、神秘的なので、インスラグラムなどでは大人気。

  

グレーとブラックの「ナルニア」君

 

顔がグレーとブラックの毛できっぱり真ん中で分かれているというミステリアスな猫のナルニア君。

インスタグラムで大人気。

なんとフォロワーは25万人です。

 

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見事な真っ二つっぷりですね! 

 

ナルニア君はブリティッシュショートヘアという種類の猫でパリのブリーダーさんのお家で生まれました。

ときどきニュースで顔の真ん中で色が違う猫が紹介されますが、非常に珍しい存在です。

私は保護活動をしており、これまでに100匹以上の子を保護しましたし、かかわったこや出会った子はその倍以上ですが、左右の色が真ん中できっぱり別れれている子は見たことがありません。

ブリーダーのステファニー・ヒミネスさんも非常に驚いたそうです。

 

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仔猫の頃のナルニア君。

生後2週間くらいでしょうか。 

 

 

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ナルニア君のママ。

ママはグレー毛色の猫さんだったんですね。 

 

ナルニア君はイ飼い主のステファニーさんのほかにパートナーの猫ちゃんと一緒に暮らしています。

 

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ナルニア君のパートナーのベラちゃん。

美人さんですね。

 

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そして仲良しさんです。

 

子猫がそれぞれの毛色を受け継ぐ

 

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仲良しカップルの間にはベビーも生まれました。

そのベビーたちが、なんと、ナルニア君の左右の色それぞれを受け継いで生まれてきたのです!

 

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 グレーの子がフェニックス君ちゃん、黒い子がプラダちゃんです。

見事にナルニア君の毛色をそれぞれ受け継いでいますね!

 

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ナルニア君は子猫との遊ぶのが大好きなのだそうです。

父親になるのはこれが初めてではなく、その他にも茶色の被毛を持つオルフェとオザンナの双子の姉妹、真っ黒なロズウェル、グレーのローズ、三毛猫のポラリスとファントムと子供たちの毛色は多彩なようです。

 

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オルフェとオザンナ

 

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ローズちゃん。

 

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ポラリスちゃん。

 

ナルニア君と子供たちは目の色も特別

 

写真を見ると分かりますが、プラダとフェニックス以外の子猫の目はナルニア君の目の色を受け継いで青いですね。

これも実はとても珍しい目の色なのです。

 

猫にはときどき青い目の子がいますが、少しめずらしい存在。

目が青い子には毛色が白か大部分が白い毛の子がほとんどです。

目が青いのはメラニン色素が少ないからであり、濃い毛の色をしていて目が青い子はめったにいません。

 

ナルニア君は顔は半分がグレーですが体はほとんど黒ですね。

黒い毛で青い目のなので、この点でもかなり珍しいです。

シャムネコの血が入っていると目が青くなることが多いのですが、ナルニア君はブリティッシュショートヘアです。

これも「ICE」と呼ばれる遺伝子の影響であるとステファニーさんは述べています。

 

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6月29日にあらたな子猫誕生!

 

6月29日にナルニア君に新たな子供たちが誕生しました!

 

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顔がきっぱり真ん中から色が違うのはキメラ猫なの?

 

顔の真ん中できっぱり色が分かれている猫はとても珍しく、どきどきニュースになりますね。

半分ずつ違う経路なので半分ずつDNAが異なるのは?と思いますよね。

2つの異なるDNAをもつ猫のことをキメラ猫と言います。

 

ナルニア君はキメラ猫ではない

 

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ナルニア君は以前はキメラ(2つの遺伝子を持つ猫)と思われていたようなのですが、ステファニーさんいわく、DNA検査をしたところナルニア君はキメラ猫ではなく、ICE(integrative and conjugative element:統合的要素)と呼ばれる1種類の遺伝子によりこのような姿になったとのことです。

キメラ猫ではないのですが、遺伝子もかなり珍しいタイプの猫であるということですね。

 

キメラ猫とは?

 

キメラ(chimera, キマイラともいう)とは一つの体に2つの遺伝子があることを言います。

もともとはギリシャ神話に出てくる、頭がライオン、胴体がヤギ、しっぽが蛇という想像上の生き物の名前です。

通常、生物は両親のDNA を受け継ぎ1つの遺伝情報が形成されるので1つのDNAしかないのですが、キメラの場合は何らかの事情により1つの体に2つの遺伝子が存在しています。

このことを「キメラリズム」と言います。

 

猫はキメラリズムが発症しやすい

 

人間もキメラリズムを発症することがあるのですが、極めて珍しいです。

しかし猫はキメラが発症しやすい傾向にあるとナショナルジオグラフィックには掲載されています。

ネコの間では「キメラはそれほど珍しくない」とライオンズ氏は言う。実際、オスのトータシェルのほとんどはキメラを含む染色体異常だ。特徴的なオレンジと黒のまだらの毛色は、そのオスがX染色体を1つ余分に持つことを示している。

“2つの顔”のネコ、「ビーナス」の謎 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

 

猫は1匹のメス猫が一度に複数のオスの子供を産むことが可能である点などを考えると、猫にキメラは発症しやすいというのは分かるような気がしますね。

しかし実際には、キメラ猫は非常に珍しいようです。

これまでキメラ猫として紹介されてきた猫たちは、ほとんどが実はそうではないことが分かっています。

 

キメラが発症するのは複数の受精卵が初期の段階で融合する、胎内で他の胎児と融合することで起きるとされています。

人間でも双子の兄妹と体内で融合した結果、キメラリズムを発症したというケースもありますが、ほんの数例にすぎません。

人間より多様性が高い猫であっても、簡単にキメラは発症しないということですね。

 

顔半分の毛色が違う猫たち

 

ナルニア君のほかにも顔の半分が毛色の違う神秘的な用紙を持つ猫たちがいます。

以前はこの子たちもキメラ猫であると紹介されていましたが、キメラ猫ではない、もしくはキメラ猫ではないと考えられているようです。

なぜ、まるで左右のDNAが異なっているように見えますが、一つのDNAしか持っておらず、なぜこのように左右が異なる毛色になるのかは不明なのだそうです。

 

ヴィーナス

 

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200万人という驚異的なフォロワーを持つヴィーナスちゃん。

見事に真ん中から色が違いますね。

さらにメモオッドアイ。

顔の色が半分ずつ違う猫としては最も有名でしょう。

ヴィーナスちゃんもキメラ猫ではありません。

神秘的な見た目ですが、性格は普通の猫だそうです。

 

 

 

キメラ

 

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キメラちゃん。

キメラちゃんもオッドアイで、とてもミステリアスな顔つきの猫ちゃんです。

飼い主さんもはじめはキメラ猫だと思い、「キメラ」と命名したようなのですが、DNA検査ではキメラ猫であるとは確認されなかったようです。

 

ヤナ

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ベラルーシ在住のヤナちゃん。

 ヤナちゃんは元の飼い主である老夫婦がお世話をするのが難しいと里親募集した結果、たくさんの応募者の名から現在の里親さんの家族になりました。

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顔半分の色が違うのは三毛猫が多い?

 

こうしてみると顔の半分から真っ二つに色が異なるのは三毛猫かサビ猫が多いようです。

サビ猫は三毛猫の1種で、通常はメスしかいません。

そんな中、オスで三毛猫でもないナルニア君は特別かもしれませんね。

顔の半分で色が異なること自体がとても珍しいのですが、その中でもナルニア君は稀有な存在と言えますね。

 

 

 

参照元:

Cat With Split-Colored Face Becomes A Father To Kittens In Each Of His Colors | Bored Panda