扇風機は犬・猫の熱中症対策にはなりません!熱中症対策はどうすべき?
通勤途中で、犬小屋の前に扇風機をおいているおたくを見ました。
飼い主さんなりの熱中症対策なのでしょうが、扇風機は犬や猫の熱中症対策には全く効果がありません・・・。
扇風機は犬や猫の熱中症には効果なし!
毎日、猛烈に暑いですね。
現在生後1ヶ月ほどの離乳中の子猫を5匹保護しているので、もう、朝が猛烈に忙しくて、忙しくて。
涼しいうちに犬の散歩に行かなければなのですが、子猫のお世話もあるし、1分1秒を争う。
早めに散歩に~と思っても、それでも暑い。
この暑さでは暑さに弱い犬は熱中症に本当に気を付けなければなのですが、私の通勤経路に気になる光景が。
外で犬を飼っているお宅で、犬小屋もきれいにしていて、日陰ができるようにしているなど、外飼いではあってもそれなりに大事にしているようなのですが、ここ数日、犬小屋の前に扇風機が置いてあるんですよね…。
飼い主さんなりに気を使って、熱中症予防のつもりなのでしょうし、お気持ちはよくわかりますが、犬に扇風機は全く効果がありません。
扇風機で扇風機を感じるは人間だけなのです。
現在では人間も扇風機だけでは熱中症を防げませんしね…。
犬は汗をかかない
扇風機の風で涼しく感じるのは、人間が汗をかくことで気化熱により涼しく感じるのです。
人間は全身に汗をかいて上がってしまった体温を下げることができます。
しかし、犬はほとんど汗をかきません。
犬の体で汗腺があるのは肉球だけです。
肉球ががしっとりしていたという経験がある飼い主さんも多いと思います。
そして、この肉球にある汗腺の大きな役割は体温を下げるためではなく、匂い付けなどマーキングをするためのもの。
暑いときも少しは汗をかくのですが、犬が汗をかくのは匂い付けの他には緊張した時などです。
病院が嫌いな子は病院へ行くと緊張して、肉球が汗をかいたりします。
つまり、汗をかかない犬は気化熱が発生せず、扇風機に当たっても涼しく感じないし、体温を下げる効果はないのです。
犬はパンティングで体熱を調節
汗をかくことができない犬の体温を下げる方法は、パンティング。
口をハアハアすることですね。
体温を下げる以外に緊張したときなどもパンティングします。
人間が全身から熱を逃がすことができるのに対して、犬の熱放射機能はあまり優れていませんね。
犬の熱中症予防にはクーラー必須
現在の日本んは亜熱帯を言っていいほどの気候です。
湿度が高く30度以上になることも珍しくなくなった日本の気候は、犬にとってはかなり過ごしにくい気候と言えますね。
しかも犬は汗をかかない。
その犬が熱中症にならずに、健康的に夏を乗り切るには、もはやエアコンは必須です。
汗をかいて熱を放射できない犬は涼しい場所で過ごすことが熱中症対策になります。
飼い主さんが留守でも、お家にいる犬のためにエアコンを使用してあげてください。
犬は寒い地方出身
人間に飼育されるようになって世界各地で暮らすようになった犬たちですが、元々は寒い地方出身です。
犬の祖先は狼および狼の亜種です。
狼の生息地は現在でも寒い地方。
その血を受け継いだ犬も寒さには強い。
体の構造も、静脈と動脈がくっついており、血液が冷たくらならない構造です。
だから、冷たい雪の上を歩いても平気なのです。
一方暑い地方出身の人間(人間の発祥地はアフリカ)や猫は、動脈と静脈が離れており、血液が冷めやすい構造になっています。
寒い地方出身の犬は体から熱を逃がすことが苦手なのです。
犬の夏の適温
犬が快適に過ごせる温度は22〜25度程度です。
湿度は50%〜60%です。
それ以上になるとパンティングを始めますし、熱中症になるリスクがあります。
私はエアコンと除湿機を使用しています。
夏はどうしても湿度が高くなりますし、湿度が高くなるとそんなに気温が高くなくても熱中症のリスクが高くなるのは犬も同じです。
設定温度は26度〜27度にしています。
犬の適温よりも設定温度が高めなのは、犬がいる床付近は冷気がたまりやすく、人間が感じるよりも温度は低くなりやすいからです。
私は温度・湿度計を犬がいる床付近に設置して、温度湿度を確認するようにしています。
私はどんな犬でもおうちの中で飼ってほしいですし、外飼いする人には譲渡しませんが、もし外でしかワンコを飼えなくても、室内でエアコンを使用して、玄関まで涼しい空気が行くようにして、犬を玄関に入れてあげるなどして欲しいです。
扇風機では犬は涼しくありません。
エアコンはいろいろな機能が付いていたり冷え具合は個々に違います。
うちには2台エアコンがありますが、メーカーも違うのでそれぞれ冷え具合が全然異なるんですよね〜。
ご自宅のエアコンの冷え具合や機能を確認の上、適切な温度になるようにしてみてください。
老犬は特に注意
老犬は特に熱中症には注意が必要です。
私の愛犬るなは、14歳になりましたが、今年になってから足腰も弱ってきて老化が一気に進んだ感じです。
老齢期の犬の老化は急に現れますし、犬にとっての1年は人間の4年に相当すると言われますので、1年1年の変化が人間にはかなり急に起こっているように見えます。
るなは、今年は特に暑さがこたえているようで、昼間はずっとフローリングの上でゴロゴロ。
昨年よりパンティングしやすくなっているようなので、冷房の設定を温度も昨年より低めの26℃にしています(昨年は27℃)
26℃だと保護猫たちにはちょっと涼しいのですが、そのときはニャンコたちは別の部屋に移動してくれるので、今年のエアコン設定はるなにあわせています。
扇風機は補助として使う
扇風機は犬の熱中症予防にはなりませんが、エアコンの補助としては使えます。
エアコンの冷気を部屋にまんべんなく送り届けるのに有効です。
もしワンコを玄関までしかあげられない場合でも、涼しさを届けるのに役立つでしょう。
また、コロナ禍の中では素早い歓喜にとても有効。
せっかく涼しくなった室内でも、コロナ予防のために換気が必要な場合がありますね。
そんな時に扇風機、サーキュレーターで室内の空気を外に出すようにすれば、ただ窓を開けるるよりも素早く換気できます。
私も使っていますが、一つあるととても便利に使えますよ。
犬もコロナにかかってしまう可能性があるし、飼い主さんがコロナにかからなようにするとともに、愛犬は飼い主さんが守ってあげなければ!
クールマットだけでもいい?
夏になるとワンコ用クールマットがたくさん発売されてます。
暑がりのワンコにこれを利用するのはとてもいいと思います。
|
しかし、クールマットだけで、エアコンなしでもいいかといえば、それは絶対にダメでしょう。
クールマットはひんやり感じて気持ちが良いと思いますが、体全体を冷やすのには全く役不足。
クーラーと一緒に使うことが必要。
私は犬や猫を譲渡するときに必ず、「ペットのためにエアコンを使用できますか?」と聞いています。
猛暑の中でお留守番をするペットの苦痛を思いやれない人はペットを飼うべきではありませんね。
暑さに強くない犬は死んでしまうかもしれないのですから。
エアコンはつけっぱなしがお得
エアコンを使用すると電気代がかさんでしまいますが、命や健康と引き換えにはできません。
なんとなく節約して、暑いときだけエアコンを使うという方もいるかもしれませんが、私の経験ではエアコンはつけっぱなしがお得ですよ。
そういう話は聞いてましたけど、実際に実験した時には正直怖かったです(笑)
1ヶ月後まで結果がわかりませんし。
数年前に1ヶ月つけっぱなしで過ごしてみたところ、暑くなってからゴウゴウとエアコンを働かせるよりも約千円くらい安くなりました!
しかも、これは職場と家とで実験してどちらも同じ結果になったので、かなり確かだと思います!!
一定の電圧を使い続けるより、短時間でも電圧がかかることをガーッとつかうと電気代が高くなるらしいです。
それに、つけっぱなしだと設定温度が高めでも、室内の温度を低くできることがわかりました。
快適に過ごせて電気代も低くなりますし、飼い主さんにも愛犬も熱中症対策に絶大な効果があるので、エアコンはつけっぱなしがオススメです!!