ワン・ニャン ニュース & 保護ボラ日記

猫、ときどき犬の保護ボラ日記。日々遭遇するダークな出来事から悲喜こもごもまで。

犬が気の毒なミミズに体をこすりつけるのはなぜ? 犬がミミズを食べちゃったらどうする?

 

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JacLou DLによるPixabayからの画像



毎日雨が降り続いて、ゆっくり犬の散歩もできませんね…。 

我が家の犬たちも、毎日の散歩が短く終わってしまうので、ちょっと運動不足になっているかもしれません。 

 

雨が上がった後の散歩のときによく遭遇するのがミミズです。 

普段は地中にいるミミズが雨の後などには地上に出てきて、息絶えてていることが多いのですが、このミミズにうっかりすると犬が体を擦りつけたり食べたりしてしまうことがあります。 

 

飼い主的にはドン引きなこの犬の行為ですが、なぜ犬はミミズがそんなに好きなのでしょうか。 

またやめさせるにはどうしたらいいのでしょうか。 

 

そして、ミミズが雨が降った後に道路で死んでいるのには気の毒な理由があったのです…。 

 

  

 

犬がミミズに体をこすりつけるのは野生の名残 

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SvetlbelによるPixabayからの画像

 

散歩の途中で出くわしたミミズに体を擦り付けるのはぜひともやめてほしいところです。 

犬がミミズに体を擦り付けてしまうのは、野性とき代の習性の名残によるものです。 

 

犬は自分がくさいことを気にしない 

 

現在ではペットとして暮らしている犬たち。 

特におうちの中で暮らしていて、飼い主さんにきれいにしてもらっている子は、そんなにくさい匂いを発してはいないと思います。 

現代の犬は、むしろ良い匂いかもしれませんね。 

 

しかし、もともとは体臭がある動物です。 

しかも犬はあまりグルーミングなどをして自分の体をきれいにするという習性がないために、 

シャンプーをしたりブラッシングをしたりをしないと、かなりくさい匂いを発するものです。 

 

私は保護活動をしているので、過去に何度もネグレクトされた犬を保護したことがあります。 

猫は自分の体を自分でグルーミングする動物であるために、よほど環境が悪いとか、病気であるとか以外は野良猫であってもくさい匂いがすることはありません。 

 

しかしシャンプーやブラッシング等の適切な世話を受けていない犬はかなり強烈な匂いがするものです。 

ネグレクトされていなくても、犬は結構体臭がすることがありますし、それが犬としては普通のことです。 

 

犬は猫と違って、自分の体が汚れることをあまり気にしない傾向があります。 

とゆうか、むしろくさい匂いの自分の方が好きな場合が多いかもしれません。 

 

くさい匂いをつけて自分の体臭を消す 

 

犬は野生で生きていた頃には狩りをして暮らしていました。 

犬は自分がくさいことを気にしない動物(というかくさい方がむしろ好き)なのですが、体臭を撒き散らして獲物に逃げられては狩りができなくなってしまいますね。 

そのため、体に自分の体臭を消すくさい匂いを擦り付けることで、自分の体臭を消していました。 

 

ペットとして飼われている犬の多くが、もともとは愛玩犬ではなく狩猟犬として活躍してきた犬たちです。 

ぬいぐるみのようにかわいいトイプードルやダックスフンドも元々は狩猟犬です。 

そのことを理解せずに、しつけができていない子は結構多いものですが(何度病院でダックスフンドに吠えかかられたことか…。ワンコ大好きでも、「それはやめさせなさいよ…」と思う) 

どんなにかわいい外見をしていても、くさい匂いに惹かれてしまうという習性は持っているのです。  

 

ミミズのほかにもくさいものが好き  

 

犬は臭い匂いに惹かれるという習性があるので、ミミズ以外の臭い匂いがするものも好きです。 

私の愛犬ルナは、ミミズにはスリスリしませんが、他の虫の死体にスリスリしてしまうことがあります(泣) 

 

また、犬は生乾きの匂いを好むようで、梅雨の時期には洗濯物などが生乾きで乾かないということはあるのですが、わざわざそのような洗濯物を床に落として体を擦りつけたりしていることもあるので油断なりません。 

 

犬はミミズの腐りかけの匂いが好き  

 

犬が体をスリスリしてしまうのは、死んでからちょっと時間が経った、干からびたような感じのミミズが多いですね。 

つまり腐りかけのミミズであり、人間はその腐りかけの水にわざわざ近寄って匂いをかいだりしないので分かりづらいですが、犬にとってはぐわしく感じる腐りかけの匂いを発していると思われます。 

 

そのため、干からびたミミズを見つけると、体を擦り付けてしまったり、食べてしまったりするのです。 

 

シャンプーした後はご注意を 

 

 シャンプーをした後の犬はふかふかだし、飼い主さん的にはいい匂いがしますね。 

しかしこの人間的には「いい匂い」が犬にとってはそうではないことが多いです。 

 

犬はむしろくさい匂いの方が好き。 

シャンプーの後はいつもの自分の匂いではありません。 

そうすると、少しでも元の自分の匂い戻ろう、好きなにおいにしたいと思うので、ミミズを見つけたとたんにゴロンとしてスリスリしてしまう可能性が高くなってしまいます。 

 

私個人の意見としては、犬のシャンプーにフローラルとかのにおいがついたものを使用するのはいかがなものかと思います。 

人間的にはいい匂いであっても、犬的にはいい匂いではないえに、落ち着かない気持ちを増大させてしまうでしょう。 

犬のシャンプーは、香料などが入っていない無臭のものを使った方が、犬にとってはストレスが少ないのではと思います。 

  

犬はなぜミミズを食べる? 

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Alexei ChizhovによるPixabayからの画像

 体をスリスリするだけではなく、ときにはぱくりとミミズを食べてしまうこともあります。 

もう本当に飼い主としてはやめて欲しいですけどね・・・。 

 

犬は腐敗臭が好き 

 

犬はちょっと腐ったような匂いが大好きです。 

体に擦り付けるための匂いというだけではなく、ちょっと腐った匂いがするものを食べたくなるのです。 

 

これも野生野性時代の名残といえましょう。 

狩りをして暮らしていた頃の犬は、現在のようにいつも新鮮な食べ物を食べられるというわけではなかったでしょう。 

 

腐敗臭というものは、死後数数時間で発生するとされています。 

人間の嗅覚はそれほど優れていないので、肉や魚の腐敗臭を感じるときはよほど腐ってからとなりますが、嗅覚が人間よりもはるかに優れている犬はいつも腐敗臭を感じながら肉を食べていたことになります。 

 

また、狩りが成功しなければ腐敗した肉を食べざるを得ませんね。 

ちょっとでも腐った肉は嫌というぜいたくな暮らしは野性で暮らしているとには出来ないことです。 

犬は生きるために腐敗臭が好きになったといっても過言ではないでしょう。 

 

私は毎朝、愛犬のためにお肉のスープを作るのですが、たまにうっかり肉を腐らせてしまうことがあります(申し訳ない)。 

その腐らせてしまった肉を捨てようとタッパーを開けると、愛犬達がダッシュで走ってきて、目をキラキラさせるのです…。 

ちょっと腐ったような匂いって犬にとっては魅力的なんですね。 

 

 

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ちょっと腐った匂い大好き。元保護犬リリィ。

犬がミミズを食べたらどうする? 

 

愛犬がミミズの干物をパクっと食べてしまったら、飼い主さんは狼狽してしまいますよね。 

犬がミミズを食べてしまったらどうしたらいいのでしょうか。 

 

ほとんどの場合は問題ない  

 

もし犬がミミズを食べて飲み込んでしまったとしても、あまり慌てなくても大丈夫です。 

ミミズを食べてもほとんど害はありません。 

 

カエルを食べてしまうとカエルにいる寄生虫が犬にも寄生してしまうリスクがあるのですが、ミミズには犬に寄生する寄生虫はほとんどいないとされています。 

また腐敗した肉でも食べることができる犬の胃酸はかなり強烈なので、ミミズを1匹ぐらい食べたからといって嘔吐や下痢を発症するということはほとんどないでしょう。 

 

しかしワンちゃんの個々の体質というものもありますので、もし犬がミミズを食べてしまったときにはしばらく様子を観察して、もし異常が出た場合には獣医に連れて行ってください。 

 

でもミミズは食べない方が良い 

 

犬はミミズを食べてしまったとしても、あまり怖がらなくても大丈夫ですが、もちろん食べない方がいいです。 

 

ごくまれに毛細線虫という寄生虫にミミズを食べたことにより感染することがあるようです。 

毛細線虫の感染は外に出ることが多い猫にごくまれにあるようなのですが、犬にもリスクが全くないとはいえませんので、食べないにこしたことはないでしょう。 

ただ、私はこれまで100匹以上の猫を保護していますが、カエルを食べて感染するマ,ソン裂頭条虫に感染している猫はときどきいますが、毛細線虫に感染した猫を保護したことはありませんし、知り合いのボラさんからそのような話も聞いたことはないので、ごくまれなことだと思います。 

 

また犬の胃酸は強力で消化能力が高いとはいっても、人間との暮らしが長くなったことにより、菌やウィルスに対抗する力が弱まっている可能性があるというオランダの大学の研究結果があります。 

その大学の研究では、生肉は菌やウィルスが付着しているので犬に与えないほうがよいという結果でしたので、ミミズももちろん食べない方が良いでしょう。 

 

 

だいたい、なぜミミズが干からびているの? 

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ミミズは普段は土の中にいる生物で、めったにその辺をうろうろしていることはありません。 

しかし雨上がりのアスファルトの上で、死んでしまったミミズに出くわすことは珍しいことではありませんね。 

私はミミズが特段好きではありませんが、毛嫌いしているわけでもないので、行き倒れているミミズを気の毒に思います。 

なぜミミズは自ら過酷な環境に出てきて死んでしまうのでしょうか。 

犬とミミズの接触を極力避けるためにはミミズの生態を知っておくといいと思います。 

 

ミミズが死んでしまうかわいそうな理由 

 

ミミズが地表に出てきてしまう理由は、ミミズは皮膚呼吸をする生物なので雨が土の中にたくさん染み込むと呼吸ができなくなるからなのです。 

苦しさのあまり出てきてしまうのですが、体の多くが水分でできているミミズは雨が上がった後のアスファルトで干からびてしまうのです。 

ミミズが干からびてしまう条件として、雨が降り続いた後であること、ミミズが住みやすい腐葉土のそばのアスファルトであることが分かります。 

 

日本は雨が多い気候なのにもかかわらず、それに対抗する手段を持たず、おぼれてしまうなんて、本当に気の毒です…。 

しかも苦しさのあまり出てきたら、即座に干からびてしまうなんて。

ミミズといえども同情を禁じ得ません。

 

しかしそのミミズの死骸は鳥やほかの虫の貴重な食糧にもなります。

ミミズは土を耕してくれる益虫ですが、死してなお他の生き物の役に立つのですから、グロテスクな見かけで毛嫌いしてはいけませんね(私は特にミミズが苦手ではありません)

 

犬がミミズに体を擦り付けたり食べたりしないようにないようにするには 

 

おぼれたあげくに干上がってしまうミミズはかわいそうですが、何ともしがたいので、雨のあとにミミズに遭遇しないようにするしかないです。 

 

ミミズに遭遇しにくい散歩コース 

 

雨上がりの散歩ではミミズに遭遇しづらい場所を散歩するといいです。 

ミミズがいる場所は畑や花壇、土が柔らかい場所です。 

土が柔らかい場所の近くにアスファルトがあるとそこで干上がってしまうので、柔らかい土 + アスファルトの場所は避けるようにしましょう。 

 

アスファルトで覆われている場所や公園でも芝生が敷き詰めてある地面が硬い場所がいいです。  

 

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ルナ、お散歩中。雨の後で草が長くなってますが普段は固い芝生。こういうところだとミミズはいない。

 

拾い食いをしないようにする 

 

ミミズを食べないようにするには愛犬に拾い食いをさせないように訓練しましょう。 

拾い食い事態をさせないようにできればそれに越したことはないのですが、難しい場合は、拾い食いをしそうになったときに「いけない」などのコマンドで口にする前にやめさせるようにできるといいです。 

 また、口にしてしまっても「出せ」などのコマンドで飲み込まずに吐き出させるしつけも有効です。 

 

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「いけない」といわれるとちゃんとやめます(^^♪

 

ミミズではありませんが、先日、誰かが捨てて行ったフライドチキンの骨をルナが食べそうになったことがあります(超絶迷惑。コロナ流行中にあるまじき行為) 

そのときも「いけない」のコマンドでルナは口にする寸前でやめることができました。 

ミミズは万が一食べてもあまり問題ないですが、散歩中に落ちているもには危険な物もあります。 

毒物が入ってものを食べてしまい犬が死んだ例もありますから、広い食いを阻止するコマンドはぜひ愛犬に身につけさせたいところです。