その後のケープ君情報更新:日本では鹿が殺処分寸前だったけど、イギリスではヤギがアイドルに
荒川で捕獲された鹿が殺処分されそうに
2020年6月3日、荒川の河川敷で数日間から目撃されていた鹿が捕獲されました。
ダークマター地方では鹿はときどき見かけますけど、あんなに大騒ぎにはなりません。
まあ、駅前を歩いていたら通報されるかもですが。
捕獲した警察官も「ごめんな。もう少しだからな」などと声をかけていたようですし、誰もが山に返してあげるのだと思いましたよね。
ところが、鹿を捕獲した足立区では山に返せないという。
「害獣駆除の目的で都から捕獲許可を得た」ことや、野生のため動物園などでの飼育は困難として、当初は「難しい」と答えていた。
出典:朝日新聞デジタル
ええ!?
殺処分ですか!?
たまたま町に間違ってやってきてしまっただけなのに!?
害獣なので山に返せないっていうけど、害獣って決めたのは人間の勝手な都合です。
捕獲した警察官だって、助けるつもりで捕獲したはずだったと思います。
それに行政からの許可を得て野生動物を飼っている場合もないことはない。
どうするかは各市町村の一存によるところが大きいので、もう、初めは殺処分ありきだったんだと思います。
助けて欲しいという声が殺到
しかし、これを見た人たちが「鹿を殺処分しないでほしい」と問い合わせや署名を展開。
5日からネット上で「殺処分ありきではなく、命を繫(つな)ぐ努力を!」との区長と都知事あての署名活動を始めた
早急に動けるところがネットのすばらしいところですね。
ダークマターも署名しようと思ったのですが、なぜか署名サイトにたどり着けず。
そして、ついに市民の声が行政を動かしました!
鹿は殺処分を免れ「市原ぞうの国」へ
ダークマターも含めたくさんの人が何とか助かってほしいと思っていたところ、本日2020年6月8日に千葉・市原市の動物園「市原ぞうの国」に引き取られ、移送されました\(^o^)/
「今回は、足立区からの相談を受け、シカの命を守るため、お引き受けさせていただきました。名前は『ケープくん』と名付ける予定です。検疫後、様子を見て、皆様と会える時期を決めさせていただきます。詳細については市原ぞうの国のホームページでご確認下さい」
出典:
河川敷シカ、殺処分免れた! 足立区から「市原ぞうの国」へ…名前は「ケープ」くん(スポーツ報知) - Yahoo!ニュース
ケープ君という名前は「エスケープ」から取ったそうです。
殺処分から逃げたってことでしょうか。
当初の報道では動物園も野生動物は病気を持っているかもしれないとの理由で引き取りを拒否してきたとのことだったのですが、市原ぞうの国動物園の坂本小百合園長が「シカの命を守るため」と引き受けてくれました。
ぞうの国さん、本当にありがとうございます。
市原ぞうの国では動物たちへの支援金を募っているようです。
コロナで動物園も大変ですし、ケープ君を救ってくれた大恩人ですから、ぜひ協力したいと思います。
ご支援はこちら↓
その後のケープ君(2020年7月27日更新)
2020年7月26日、その後のケープ君の様子が報じられていました。
ケープ君はぞうの国で元気に暮らしているようです。
一般公開は秋以降の予定とのこと。
元気にはしているものの、何しろ野生の鹿だったわけですから、まだまだ人間に慣れていないようなのです。
知らない人がくると逃げてしまうそう。
鹿としては当たり前のことですが、動物園だと逃げてしまうとお客さんが見れないので困りますね。
スタッフさんの手からエサを食べられるようになるのがお披露目の目安だそうです。
ケープ君はまだ1匹で隔離されて暮らしているようなのですが、早くも園の他のメス鹿さんたちにモテモテだそうです。
モテモテな理由その1
ケープ君は鹿界ではイケメン
確かにかわいい顔をしています。
モテモテな理由その2
筋肉質でがっちりしている
つい最近まで野生で暮らしていたのですから、そりゃあ、スリムマッチョでしょう。
モテモテな理由その3
ギャップのある性格
野生でワイルドな反面シャイな一面があるので、そこが女子の母性本能をくすぐるのでは?だそうです。
これに関しては、スタッフさんのお茶目なコメントでしょうね(笑)
ぞうの国の鹿さん達は女子しかいないようなので、ケープ君はハーレム状態。
秋にはお見合いを予定されているそうで、小鹿を見ることができるかもですね。
本来、野生動物は野生で暮らすべきと思いますが、ケープ君は野生に戻れず、殺処分寸前だったことを思えば、幸せな結末で良かったと思います。
日本も見捨てたもんではないですね!
イギリスではヤギが街に遠征
日本ではちょっと街に迷い込んでしまった鹿が(しかも繁華街とかではなく河川敷だったが)殺処分されそうになりましたが、イギリスではコロナ過で人がいなくなった街を野生のヤギたちが謳歌して人々を楽しませる結果に。
人も車もいないからみんなで楽しそうに街を闊歩している。
生垣も食べちゃったり。
この写真には人も写ってますけど、気にしてませんね。
街の人々は自由に動き回るヤギたちを窓から見ることができるエンターテインメントだと喜んでいるんだとか。
さらにこの町の医療施設がヤギをキャラクターにしたTシャツを販売したところ大好評!
コロナ過で収入が激減した医療施設を助けているそう。
なんかだ心があったかくなりますね。
さすが、イギリス。
日本➡殺処分 イギリス➡アイドル
街に来てしまった野生動物への考え方が見事に違いますね。
あまりに対照的過ぎて、悲しくなりました。
しかし、今回は鹿を心配する人たちの声や行動が行政を変えさせました。
ちょっと前では行政がこういう意見に耳を貸してくれることなど考えられないことでした。
少しずつではあっても動物愛護をないがしろにできない風潮になってきているのではと思います。
また、やはり、声をあげることは大事ですね。
ケープ君を引き取ってくれたぞうの国さんへに感謝するとともに、行政に声を届けてくださった皆さんにも感謝します。
命が救われる結果に終わって、本当に良かったです。
きっとケープ君は幸せに過ごせるはず。